主宰 日吉育子 HIYOSHI IKUKO

東京都多摩市在住
●1982年築窯
●女流陶芸会員

【陶歴】

1982年 東京都多摩市和田に築窯
1983年 女流陶芸展 入選(~’86)
1987年 女流陶芸展 新人賞、会員となる
1988年 八木一夫賞現代陶芸展 入選
1989年 朝日陶芸展 入選
八木一夫賞現代陶芸展 入選
1990年 女流陶芸展 河北賞
朝日陶芸展 入選
1991年 日本陶芸展 入選
1999年 日本陶芸展 入選
2001年 女性たちの陶芸展出品  (滋賀県立陶芸の森陶芸館)

【個展】

○京王百貨店ギャラリー1986~’93、’95、’96、’98
○ギャラリーアメリア 1989、’90、’92、’95
○新宿京王プラザホテル、アートロビー
○女流陶芸新作展(東急本店)1994
○たち吉、その他グループ展多数

【掲載書籍】近刊書籍より

「炎芸術No.59」阿部出版


「ASIATIC ROSE‘97 Ⅰ、Ⅱ」
高さ6.5 径65.0×54.0cm(前)1997年


「ASIATIC ROSE‘98 Ⅰ、Ⅱ」
高さ49.0 径74.0×38.0cm(後)1998年

「なぜか、大きな形やうねったような曲線のある不安定な形に、とても惹かれるんです。」
そう笑いながら話す日吉育子氏は、いつも果敢に陶の造形に取り組んでいる。
しかし同時に、思う形が成立しない苛立ちには、技術の未熟さを痛感するばかりだという。
「土という素材は色々な形になっていくのが面白い」が、作陶の過程は「逆に土そのものが壊れていくよう」だと、素材の危うさも十分意識している。
しかしそれでも、「壊れないカーブはどのような形か」「この重さは一体誰が支えるのか」と、自分の思う陶の形が、地面に自立するのを模索し続けている。
そして、自己本来の資質と陶との係わりを、いま一つ一つ確認しているように思えるのだ。
「BOTANICAL GARDEN‘98」高さ18.0 径18.5cm(上)1998年
花:アジサイ、スミレ、ヒイラギナンテン

日吉氏のやきものとの係わりは、大学生の時、友人の通う陶芸教室へ誘われたことに始まった。
その後、卒業前の就職を控えた時期には窯元に住み込んで下働きのアルバイトをした。
陶芸を仕事にすることとはどのようなことかと、製陶所などを見て回ったらしい。しかし窯元の雰囲気は、全員が一つの目標を追いかけるように見受けられ、息が詰まってしまったという。
「もしやるならマイペースで、ごく普通の場所にしようと思った」。
女性らしさを感じさせる装飾美に加えて、男性顔負けの大きくて力強いユニークな作品を見ていると、確かにそれは納得できる。
自由で既成の価値観には囚われない、現代性溢れる自己表現だからだ。
結局卒業後は出版社に勤務し、陶芸からは離れた。
ところが四年目には退職し、再び作陶に係わる日々を送り始めた。
「BOTANICAL GARDEN‘97」高さ30.0 径17.0×17.0cm 1997年

これまでの作品は、水面に浮かぶ蓮の花をイメージさせる、複数の陶が組み合わせされた「ASIATIC ROSE」や、黒い花器に美しい金彩の円や葉型が流れるように施された「スニオンの花器」、また焼締められたボディーに、曲線を持つ陶板が組み合わされた「ワレンスタッド」など作品は複数の形の組み合わせと、流れるような線の魅力が調和したものが多い。
それらは、作者が過去に行ったことのある場所や関心を持ったものなど、特にその形や色などをテーマとして、独自のイメージ世界が構築されている。
素材と表現の相克のなかで、しかし確実に新たな世界を切り開いていく日吉氏を、今後も注目したいと思った。

「現代日本の陶芸家と作品」小学館

実験的でありながら
着実な安定性とまとまりをみせる
ふたつの地名をもつ制作物

知られた女流陶芸家のひとりである日吉育子氏は、学習院大学フランス文学科に在学中から、やきものの制作にかかわったという。
栃木県益子町のトレーニングで強化された作陶活動は、以後一貫して紐づくりの手法により、信楽を主とする土に酸化金属を混入した素材を用いる、抽象的な領域で展開されてきた。
にもかかわらずこの作家の仕事は、実験的でありながら、つねに堅実なまとまりをみせてきた。
もちろん、それは天成の造形感覚に由来するのだろうが、その創造活動が現実のなにものかに触発されて稼動するという、自然発生的な過程をたどるところにも理由の一端がありそうに思われる。
たとえば、ここにみられる二つの作品は、旅行中のスケッチをベースに成りたっている。

「スニオンの花器」高さ55.6×幅27.0×奥行8.5cm

スイスの地名をもつ『ワレンスタッド‘91「収穫」Ⅱ』は、色土を象嵌したうえ、金属器具で細かな凸凹を施した基部に、別に焼き締めた上部を接合してできた制作である。
ここでは相称的な柔和な曲線をもつ基部と、非相称的な上部との対応、および指で造形された上部のふぞろいな線文が、作品になじみやすい活力をあたえている。
ギリシャの地名をもつ「スニオンの花器」では、流動的な金彩と、鉄・マンガン・コバルトなどをブレンドされて光沢をもつ、
はりつけられた抽象文様とが、作家の才知と諧謔を感じさせる。
マット釉によって沈着した母体の色調は、作家の志向する彫刻的造形に、安定性をあたえて効果的である。

關 まどか

2009 都立工芸高等学校デザイン科卒業
2013 女子美術大学工芸学科陶コース卒業
2013~ アトリエいく陶工房 研究コースにて制作を始める
2014~ 同アトリエスタッフ・講師  現在に至る。

【展示・ワークショップ】

2013 女子美スタイル最前線(東京都美術館)
2015 BIDAI SUMMER FESTIVAL!!女子美グループ展(赤坂 ギャラリーカフェ ジャローナ)その後毎年参加
節絵展(片瀬江ノ島 ギャラリーT)
2016 ねこ展(伊勢丹新宿店・三越銀座店・ミラーズウサ)
白化粧のかき落とし技法を使った陶芸ワークショップを始める
2018 秋田五美展-FESTIVO-(秋田 ココラボラトリー)
未来の巨匠による桜展(日本橋三越本店)
アーティストリーワーク展(新宿伊勢丹本館)

その他マルシェ、陶器市多数出展

徳永 博子

1987 アトリエいく陶工房にて陶芸を習う
日吉育子先生に師事
1994 椎の木工房にて灯油窯での制作を始める
1996 東京都多摩市パルテノン市民ギャラリーにて個展
2000~2010 陶芸サークル陶片慕句、講師
2011 金継ぎ技法習得
2012 アトリエいく陶工房スタッフ、現在に至る
基礎コース
初めて陶芸をなさる方、少し経験があるけれど、もう一度基礎からやり直してみようと思われる方、あるいは、ある程度陶芸をやってきているけれど、手びねりの様々な技法や加飾方法を再確認なさりたい方が対象です。 陶芸の基礎全般を学ぶコースです。
応用コース
基礎コース終了程度のスキルのある方が対象です。基礎を生かして、ちょっと変わった作り方や装飾方法から、かなり複雑・高度な技法まで様々なことを学びます。伝統的な技法の作品からオブジェまで、作りたいものを自由に作ってみて下さい。
ロクロコース
基礎コース終了程度のスキルのある方で、ロクロでの制作を中心になさりたい方が対象です。もちろん、ロクロでの制作の合間に、手びねりで作品を作って頂くこともできます。
研究コース
少しでも多くの時間制作をなさりたい方、技術及び制作内容を深めたい方、プロを目指す方のために開設されたコースです。 アトリエを貸工房のように自由に使うことができます。ここから独立してプロの作家として活躍されている方がたくさんいらっしゃいます。
三ヶ月コース
体験レッスンなどで実際粘土に触れてみて、「もう少し陶芸をやってみようかな」と思われた方、 基礎コースに入会するのにはまだちょっと抵抗があるなという方、入会してからちゃんと授業に通えるかどうか不安のある方、そんな方のために、「3ヶ月間お試しコース」を開設致しました。 
陶芸体験
予約制で、レッスンは3時間となっております。メール、お電話にてご予約の上、お気軽にお出かけ下さい。汚れても気にならない服装、あるいはエプロン等をご持参下さい。 3時間でできる物の目安としては、手のひらサイズの湯呑みで1~2個です。植木鉢、皿、アロマポット、小物類など様々なものが作れます。

公共交通機関でのアクセス

【~八王子市、日野市、府中市、調布市などから京王線を利用される方~】
■京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」よりバス9番線のりば
多摩センター駅行き(一の宮・愛宕経由) 、多摩南部地域病院行き(一の宮・多摩センター経由)
東寺方下車(徒歩3分)

【~町田市、相模原市、川崎市、稲城市などから小田急線を利用される方~】
■京王線・小田急線「多摩センター駅」より、バス5番線のりば聖蹟桜ヶ丘駅行き(鹿島・一の宮経由)
東寺方下車(徒歩2分)

【~国立市からバスを利用される方~】
■中央線「国立駅」南口より、京王バス・聖蹟桜ヶ丘駅行き(谷保・府中西高校経由)聖蹟桜ヶ丘駅下車
「聖跡桜ヶ丘駅」からは上記参照

【~立川市、日野市などからモノレールを利用される方~】
■多摩都市モノレール「大塚・帝京大学駅」より、バス堰場バス停
中和田下車(徒歩5分)

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